今日は2019年4月14日。
熊本地震の前震があった、2016年4月14日から3年が経ちました。
当時、私は東京に住んでいました。
友人や家族とも連絡が取れ、少し安心していたところに16日の本震。
阿蘇に行くたびに通った阿蘇大橋がなくなっている映像を見て涙が出ました。
母校の教室の壁が剥がれ落ちている写真も見ました。
GW。飛行機が無事に飛ぶことになり、熊本へ帰りました。
災害ボランティアに参加する準備をして。
ここでは、どういう経緯で災害ボランティアに参加したのか、どういう準備をしたのか、実際にどのようなボランティアを行ったのかを書きました。
日本は地震大国と呼ばれています。
首都直下型や南海トラフが来ると言われています。
地震だけでなく、土砂災害や台風被害などもあります。
そんな時に、災害ボランティアに少しでも興味を持った方が足を踏み出すきっかけになればと思います。
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災害ボランティアに参加しようと思ったきっかけ
私は生まれも育ちも熊本県です笑
大学を卒業し、初めての一人暮らしとともに東京へやってきました。
GWや年末年始は必ず帰るようにしていました。
もう田舎に用はねぇ!という方もいるかもしれませんが、私は時間があれば熊本へ帰るような感じでした。
なので、熊本地震が起こり、災害ボランティアに参加しようと思ったのは必然だったように思います。
ただ、心配はありました。
女一人で災害ボランティアに参加して足手まといにならないかな?
偽善者だと煙たがれるんじゃないかな?
そもそも熊本に今帰って良いのかな?
などなど。
ですが今はネットでいろんな情報を得ることが出来ます。
その中で得た情報から、これなら自分が災害ボランティアに参加しても良いだろうと判断して行きました。
女一人で災害ボランティアに参加して足手まといにならないかな?→ボランティアセンターが配慮して仕事を振り分けてくれる。
偽善者だと煙たがれるんじゃないかな?→やらないよりやる偽善。黙って見ているのではなにも進展しない。
そもそも熊本に今帰って良いのかな?→飛行機も飛び、交通機関が復活、家族も問題ないと意見をもらえたので帰宅。
上記のような感じで熊本に帰り、災害ボランティアに参加することを決意しました。
災害ボランティアに参加するための準備は必要
ボランティアに参加すると決めて、現地に直行するのはNGです。
準備事項は下記です。
- ボランティアセンターが設立されたことを確認する
- ボランティアにふさわしい服や持ち物を用意する
- ボランティア保険に入る
ボランティアセンターが設立されたことを確認する
まず、ボランティアセンターが設立されたことを確認する必要があります。
このセンターがなければ仕事を振ったり把握したりする人がいないことになります。
個人でボランティアをするのは1から100まで全て自分で準備し、現地の人に迷惑をかけたりお世話になったりすることのないようにプランを考えなければいけません。
ボランティアで一番してはいけないことが、現地の人の負担を増やすことです。
ですので、まずはボランティアセンターが出来てから、ボランティアをしたい人は行くべきです。
ボランティアにふさわしい服や持ち物を用意する
現地でどのような仕事を任せられるのかわからなかったので、必要なものは全て揃えて行きました。
- ヘルメット
- 防塵マスク
- 軍手
- ゴム手袋
- タオル
- 長袖長ズボンの汚れても良い服
- 踏み抜き防止用インソール
- 水
- カロリーメイトのような軽食
- 日焼け止め
- 絆創膏
実際には使わなかったものもありますが、これは必要最低限のものでした。
ほぼホームセンターに売っていましたが、どうしてもないものはAmazonで購入しました。
ボランティア保険に入る
ボランティアをする場合、保険があります。
これに入っておくと万が一怪我をしたときに保証が効きます。
それに、ボランティアセンターでボランティア保険に入っているかどうかを確認されます。
熊本の場合は、入っていなければその場で入る手続きを出来たようですが、場合によってはボランティアを断られることもあるようです。
私は東京で事前にボランティア保険に入りました。
実際に行った災害ボランティアの内容
私は2日間、ボランティアに参加しました。
1日目は一番被害の大きかった地区にある公民館へ行き、少し掃除をした後、個人宅の倒れたブロック塀を処理することをしました。
2日目は避難所へ行き、掃除や食事の準備をしました。
1日目のボランティア内容
朝早くからボランティアの受付が始まるということで行ってきました。
到着すると長蛇の列が出来ていました。
列に並ぶと少し後ろの人たちはスタッフの方に止められ、本日のボランティア人数の上限に達したので、せっかく来てもらったのにすみません・・・と断られていました。
人数が足りると来ても手伝えないのか・・・。
センターの前にある公園をぐるりと周り、地下に潜ってさらに並び、地上に出てさらに並び、椅子に座り説明を聞いた後、呼び出され複数人集められました。
この並んでいる間に、氏名や住所、ボランティア保険に入っているかどうかを記入する紙が渡されました。
受付をすると日付と氏名の入ったシールを渡され、目立つところに貼るように言われました。
このボランティアシールを貼れば、公共交通機関での移動が無料になるようです。
椅子に座って聞く説明は、ボランティア先で迷惑をかける行為は避けること、他のボランティアを要請されてもその場で対応せずに一度センターに依頼するように伝えること、休憩は必ず取ること、写真は撮らないこと、作業が終わったらセンターに必ず帰って来ることなどを言われました。
その後、そのまま待つように言われ待っているとスタッフがやってきました。
「ボランティアの要請です!男性3名、ブロック塀の処理ができる方お願いします。」
「男女8名、施設の掃除手伝い、お願いします」
このような形でどのような内容か、性別の制限があるのかを教えてもらい、自分で判断して手を挙げて行く、という形でした。
なので自分が出来そうだ!と思った場所へ行けば良いので安心しました。
私は男女複数名で公民館へ行くチームになりました。
行きの移動はワゴンタクシーに複数人乗せてもらい、移動しました。
隣に座った女性は大学生でこの春入学したばかりと言っていて驚きました。
そうか、入学早々大変だったね・・・。
学校が休学中なので、その間に自分にもできることを、とボランティアに参加したそうです。
公民館へつくとチームを分けられ、私は近くの個人宅のブロック塀処理班となりました。
家の横にあるブロック塀が綺麗に倒れてしまっていたので、一個一個ブロックを砕き、運びやすい大きさにして外へ運ぶ作業をしました。
チームにボランティア経験者の方がいらっしゃり、
休憩時間を都度作っていただけたり、作業手順を決めてくれたのでとてもスムーズに出来ました。
人数も比較的多かったので、バケツリレーのような形でブロックを運びだしたのですが、なかなかの重労働でした。
お昼ご飯をどうしたのか忘れてしまったのですが、休憩中にカロリーメイトでも食べたんだと思います。
個人のお宅だったので少し話を聞いてみると、家の中や外にヒビが入ってしまったらしく、
その修理もしないといけないけどまた大きい地震が来るのも怖いし・・・というような話を聞きました。
ブロック塀の片付けが終わり、作業の確認をしてもらってセンターへバスに乗って帰りました。
センターへ着きリーダーが作業報告し終わり、では解散、となった時には16時を過ぎていました。
この日の収穫は
- ボランティアセンターに行っても人数が足りていたら受け入れてもらえないこともある
- ボランティアはチーム制、初めて同士でも気遣いが必要
- 水分補給と休憩は必ず行う
- ブロック塀は重い・・・
ということでした。
2日目のボランティア内容
前回、遅く行くと人数オーバーで断られるということがわかったので早めに集合地点へ。
しかし、1日目よりも人がいて公園内をぐるぐる蛇のように列を作っていました。
急いで並ぶとその日も少し後ろのグループがすみません・・・と断られていました。
ちなみにこういう時に「せっかく来たのに!どういうことだ!!!」と怒り出す人はボランティア辞めておきましょうね。
2日目も前回と同じくらい並び、同じ手続きを踏みました。
この日は避難所に集まっている人のお世話や掃除をすることになりました。
4人のチームになり、電車で避難所へ向かいました。
4人の内私を含めた3人が熊本出身で、他の2人も今は住んでいないけどいてもたってもいられずに来た、とおっしゃっていました。
もう一人は東京に住んでおり、熊本とは縁もゆかりもないと言っていました。
わざわざ東京から・・・!本当にありがたいことです。
避難所について、現場のスタッフの方と顔合わせ後、まずは掃除をお願いしますと言われました。
避難所は広く、比較的綺麗な施設だったので掃除もしやすかったです。
また、物資もきちんと届いていたところだったので、掃除用品も置いてあったものを使いました。
避難所の中は多くの家族がシートを敷いて寝泊まりしているようでした。
仕切りがなかったので、個別にダンボールで仕切りを作ってある家族や、そこまでしていない家族がいるようでした。
掃除が一通り終わると、食事の準備をしました。
準備と言っても、缶詰の入ったダンボールとパンが入ったダンボールを空けて、
避難所にいる方に呼びかけて並んでもらい、一人一人、家族の人数を聞いて、人数分渡す、という作業でした。
最初は順調だったのですが、おばあさんに人数を聞いて3人分の缶詰を渡していると、
突然「そのおばあさん、人数嘘ついてるよ!」と後ろのおばさんから指摘がありびっくりしました。
「えっ・・」と戸惑っていると、おばあさんは奪い取るように缶詰を持って行ってしましました。
指摘したおばさんが言うには、あのおばあさんは本当は1人なのに3人分と言ってもらっている常習犯だというようなことを言っていました。
困っていると施設の方が「一応人数分以上用意しているので大丈夫です。それに賞味期限が今日なので食べきれなかったらそれまでなんで・・・」
と言うように助け舟をだしてくれました。
やはり、知らない人同士で生活をすると、このようなことが起きるようです。
私としては、
おばあさんが本当に1人なのか確認出来ませんでしたし、もしかしたら避難所にこれない家族のためにもらっているかもしれないですし、一人で3人分食べたろ!と思っていたのかもしれませんし、真相はわかりません。
しかし、非常事態に周りに「ん?」と思わせる行動を取るのは辞めたほうがいいなぁとは思いました。
それにしても、避難所にある缶詰の賞味期限が本日というのはびっくりしました。
ちょっとした事件はありましたが、その後は何事もなくボランティアと避難所スタッフでお昼を食べることになりました。
持参していたのですが、支援物資がたくさんあるからとパンをもらって食べました。
また、この避難所への物資は食料が多く、しかも消費期限のあるものばかりなので消費するのが大変そうでした。
期限を確認して配布しているが、間に合わない場合は最悪処分することになってしまうそうです。
とても申し訳なさそうにスタッフの方が話していました。
避難所にいたスタッフの方も実はボランティアでやってきた方だったようで、いろいろお話を聞きました。
確か新潟市からきたボランティアの方でした。
新潟で地震があった時に、熊本からボランティアが来ていてそれが縁で今回ボランティアに来てくださったそうです。
助け合いって大事ですね。
最後にもう一度見回りをして、作業完了となりボランティアセンターへ帰りました。
この日の収穫は
- 支援物資の食料はある程度消費期限が長いものが良い
- 避難所にいる方は少しストレスが溜まっているよう
- 助け合い大事
でした。
この2日間で、いろんな初めての経験をしました。
たくさんの方がいろんな思いを持ってボランティアしていることもわかりました。
少しでも役に立てていれば良いなと思いました。
最後に:災害ボランティアは「なにかしたい!」と思ったら老若男女参加OK
いかがでしたか?
災害ボランティアは自立して現地まで行き帰りし、他の人とコミュニケーションを取ることができる人は誰でも参加して良いです。
なので老若男女と言っても、小学生や杖をついたおじいさんなどは他の人に迷惑になってしまうので辞めたほうが良いでしょう。
もし、この状態で行けるかな?と不安な方はコメントをください。
一緒に考えます。
※現在、熊本でのボランティアはありません。今後もし災害が起こった場合、不安な方はコメントをいただければと思います。
熊本は少しずつ復興していますが、まだまだ途中です。
飛行機に乗って上空から見た青いブルーシートだらけだった景色も徐々に元の景色に戻りつつあります。
崩れた建物は解体され、新しい建物が立っているところもあれば、更地のままの場所もあります。
熊本城は今も工事中です。
しかし、着実に復興しています。
ぜひ熊本に観光に来てくださいね〜♪
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